
皮から革へと変化させる工程は、
複雑で手間もかかり、気の遠くなる作業の連続。
腕のいい職人、加工技術に加え、
揖保川の水、気候の良さなど、
龍野には皮革業が成長する条件がそろっていた。
なめす皮によって、もしくは仕上がりイメージによって、
工程や使う薬剤などを試行錯誤、
最良のものを見つけていくプロセスこそ、
職人の腕の見せどころ
「手で触った時の柔らかさ、気品を感じられるところが
龍野レザーらしさだと思う」と話す嶋田さん。
海外産の低価格レザーには出せない質の良さを追求していくこと、
エコレザーの生産に力を入れていくことで、
龍野レザーの存在感を国内・海外に示したい、と
その志は熱く、高い。
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嶋田悟製革所 | |
〒679-4153 たつの市揖保町門前343-1 | ||
TEL 0791-67-0327 | ||
事業内容 | 革・本革鞄製造販売 |
龍野レザーによるジャケットやブルゾンなどを
作る赤竹工房の竹本さんは、
知人から頼まれて作った革ジャンが
好評だったことをきっかけに、
革ものの服づくり一筋。
「研究熱心なつもりはないんやけど、
結局革のことばっかり、考えてる」という。
メーカーからの注文を受けて作ることが多いが、
「このデザインやったら、どんな革を使えばカッコイイか、
みたいな提案はバンバンしてる。革専門の職人として、
革がどんだけカッコよく見えるか、服になった時どう見えるか、ってことは
言っていかんと」。
「何枚仕上げなあかん、とかノルマみたいになったら、あかんね。
気分乗せて、テンション上げて、作っていかんと。
同じデザインで同じレザー使ってても、気分乗ってると
いい仕上がりになってるんよ。まぁ、そんなこと言って、
結局作るのを楽しみたいねんけど」。
かつては、皮革素材作りだけで十分活性化していた龍野の皮革業。
中国製皮革などに押され、ここのところは停滞気味。
"素材作りだけではなく、モノ作りで龍野レザーの真髄を!"と
新たな活路を見出すべく始めたのが、
レザーバッグを中心としたファクトリーブランド『レリップ』だ。
たつの市内の工房に併設のショップ『ア・プレスト』やオンラインショップのほかに、
デパートでの催事にも定期的に出店。
オーナーの中嶋さんいわく、
「龍野レザーと銘打ったレザーバッグや小物を販売しているのは、
レリップだけ。知名度は低いけど、良さを知るとリピーターになる人が多い傾向です」。
しかし、まだまだ知る人ぞ知る存在。
新しモノ好きのファッションマニアこそ、
いち早くキャッチすべきブランドなのだ。
ここもシェアNo1
龍野の皮革製品には、トップシェアと言う製品も少なく無い。
素麺や淡口醤油だけでは無い。
このレザーハンドルカバーも龍野製のトップシェア。橋下商事の商品。
代表の橋本氏は云う、
「人があまり狙わない市場を狙う。」
次に狙うのは、室内履き(スリッパ等)、皮革製で超高級スリッパになる。
そう大きく無い市場でトップになる。
上質なモノつくりに自身があるから、出来る戦略だ!
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橋本商事 | |
兵庫県たつの市揖保町松原226 | ||
TEL 0791-67-0341 |
若いチカラが未来をつくる!
伝統的な地場産業の中にも新しいエネルギーは生れ出ている。
若い後継者や、スタッフが製品市場へチャレンジする動きが徐々に芽生えてきている。
株式会社ワイエスでは、Cambiareブランドの名で自社での2次製品の製造・販売を始めた
※Cambiare(カンビアーレ)はイタリア語で「変革、変化、チェンジ」
デザイナーの さんは若干 歳、独学で鞄デザインと縫製を取得して、
龍野皮革の鞄つくりに情熱を燃やす!
革の良さを活かしたデザインをクリエイティブする。
跡取り息子、頑張って親父超え!
龍野皮革産業の良いところは、後継者問題が深刻で無い事。
多くの企業では、後継者が息子、娘さん達が事業継承されている。
シンヤ工業所の徳永氏も三代目、まだまだ修行の日々だが、
新しい龍野タンナーのカタチを模索する。
シンヤ工業所 | ||
兵庫県たつの市揖保町門前369-1 | ||
エルヴェ化成 | ||
兵庫県たつの市揖保町東用159-1 | ||
TEL 0791-67-0346 |